先日、保育園の参観日で園長先生の話の中に自転車保険についての話題がありました。
それは、東京都も自転車保険を義務化する方向で話が進んでいるので、園でも自転車登園をする方には自転車保険の加入を必須とするというものでした。
この自転車保険への加入の必要性や入り方についてお話します。
東京都でも自転車保険の義務化スタート?!
いよいよ、東京都でも自転車保険の義務化がスタートするようです。
追記 2020.02.28
令和2年(2020年)4月1日から自転車利用中の対人賠償事故に備える保険等に関する条例が改正されます。
東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例
<改正のポイント(令和2年4月施行>
- 自転車利用者、保護者、自転車使用事業者及び自転車貸付業者による自転車損害賠償保険等への加入を義務化
- 自転車小売業者による自転車購入者に対する自転車損害賠償保険等への加入の有無の確認、確認ができないときの自転車損害賠償保険等への加入に関する情報提供の努力義務化
- 事業者による自転車通勤をする従業者に対する自転車損害賠償保険等への加入の有無の確認、確認ができないときの自転車損害賠償保険等への加入に関する情報提供の努力義務化
- 自転車貸付業者による借受人に対する貸付自転車の利用に係る自転車損害賠償保険等の内容に関する情報提供の努力義務化
- 学校等の設置者に対し、児童、生徒等への自転車損害賠償保険等に関する情報提供の努力義務化
参考:東京都都民安全推進本部
-追記- 以上
転車保険加入を義務化へ 東京都が条例改正案
東京都は自転車を利用する人やその保護者に自転車保険の加入を義務付ける条例の改正案をまとめた。9月3日に開会する都議会の第3回定例会に提出し、2020年4月の施行を目指す。自転車の販売店には客が保険に加入しているかどうか確認するよう努力義務を課す。自転車による交通事故で都民が高額な賠償金を請求されるケースに備える。
参考:産経新聞
仮に義務化されたとして、条例改正案では違反しても罰則はないようです。
このほか、企業は通勤時に自転車を利用する従業員に対して、自転車販売店は顧客に対して、それぞれ自転車保険の加入の有無を確認する努力義務があるとされています。
警視庁の調査結果によると、交通事故全体に占める自転車関与事故の割合を示す「自転車関与率」は、36.1パーセント。
交通事故件数自体は減っていても、自転車対歩行者の事故件数は増加しているといいます。
これらを踏まえたうえでの、自転車保険義務化ということですね。
自転車事故は若者と子供が事故当事者の大半を占めていたり、無保険である場合が多いため、問題が深刻化しやすいといわれています。
自転車の事故だからといって、加害者の責任が軽くなるわけでもありません。
自転車事故による高額賠償額事例
その1 神戸地方裁判所:平成25年7月4日判決 賠償額9,521万円
男子小学生(11歳)が夜間、帰宅途中に歩道と車道の区別のない道路において歩行中の女性(62歳)と衝突。女性は頭蓋骨骨折等の傷害を負い、植物状態となって意識が戻らない状態になる。
その2 東京地方裁判所:平成20年6月5日に判決 賠償額:9,266万円
男子高校生が昼間、対向車線を自転車で直進してきた男性会社員(24歳)と正面衝突。男性会社員に言語機能の喪失が残る。
その3 東京地方裁判所:平成17年9月14日に判決 賠償額:4,043万円
男子高校生が早朝、赤信号で横断歩道を走行中、旋盤工(62歳)の男性が運転するオートバイと衝突。頭蓋内損傷で13日後に死亡。
このように、加害者が小学生から高校生までの未成年であっても、高額な損害賠償請求は起こり得ます。
未成年者が事故当時者であった場合、その損害賠償を支払う経済力が無いため、その親権者が監督者責任に基づいて事故の責任を負うことになる可能性が高いでしょう。
無保険であった場合、このような賠償額を支払うことができるでしょうか?
自転車保険の入り方はどうすればいい?
自転車事故で万が一、加害者になってしまった場合に備えるための保険が自転車保険です。
自転車保険とは?
自転車保険とは、個人賠償責任補償が特約で付く傷害保険または個人賠償責任保険のことで、自転車運転中のケガで入院・通院した場合の自身の補償と、相手にケガを負わせてしまった場合の損害賠償に備えられます。
いわゆる自転車に特化した保険ということです。
じゃあ”自転車保険”と名がついているものに入ればいいのね?と思うかもしれませんが、ちょっと待って!
自転車保険に入る目的はなんでしたか?
万が一自転車事故の加害者となったときの高額な損害賠償に備えるためですよね?
よく見落としがちなのですが、自転車保険の加入手続きをする前にご家庭で入られている損害保険を確認してみてください。
損害保険には「火災保険」「自動車保険」「傷害保険」などがあります。
その中に「個人賠償責任保険特約」や「日常生活賠償保険特約」といったものは付帯していませんか?
個人賠償責任や日常生活賠償は、日常生活における偶発的な事故で、他人を死傷させたり、他人の財物に損害を与えたりしたときに、法律上の損害賠償責任を負った場合に保険金が支払われる物なので、自転車事故で万が一加害者になってしまった場合にも利用することが出来るのです。
この特約が付いているのであれば、その内容を確認してみてください。これら特約では記名被保険者および配偶者、子供、同居親族、別居の未婚の子を保障しているケースが多いです。
ご家族が多いほど割安な保険料だと感じます。
我が家では、自動車保険に特約を付けるのはやめています。なぜなら、特約を扱っている会社と・扱っていない会社があるということと、自動車保険の切り替えのたびに、その都度付け替えるのが面倒なため、長期で加入している火災保険に付加しました。
保険料は10年で5,840円。保険金額は1億円です。
加害事故の賠償責任だけでなく、運転者自身や同乗の子どものケガの通院や入院にも備えたいという場合には、自転車保険単体での加入を検討してもいいと思います。
ただ、その際には他の損害保険の特約に賠償特約がついていたとしても重複して支払われることはありません。
さいごに
東京都の自転車保険の加入が義務化されることで、乗る人の意識が高まり事故が減ってくれるのが一番いことなのですが、ニュースやメディアであれほど騒がれていても、スマホを片手に持って見ながらの運転や、イヤホンを両耳にして何かを聞きながらの運転をする人は後を絶ちませんね。
危ない運転をしているな・・・という人を、ちょくちょく見かけます。
本人は大丈夫と思ってやっていることなのでしょうが、あまりにも自転車運転の意識が低すぎます。
自転車は軽車両です。きちっとルールを守って走ることもですが、対人事故を起こしたときに相手を死なせてしまう可能性もあるということを再確認してほしいものです。
我が子が通う保育園では、今後自転車通園する際には自転車保険の加入の徹底、子どものヘルメット着用の徹底を行うとのこと。
自分の身を守ること、同乗者の子どもの身を守ること、事故を起こさないことも徹底していきたいものです。
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