皆さんは、障害年金という制度をご存知ですか?
障害年金という名前だけ聞いたことがあっても、詳しくはよく分からないという人も多いのではないでしょうか。
ただ一言で障害年金と言っても「障害基礎年金」と「障害厚生年金」と2種類に大きく分かれています。
申請手続きや等級によって何が違うのかなど、今回は「障害基礎年金」に的を当ててお話します。
障害年金の申請方法について
長い間、病気療養中である場合に担当医師から障害年金の請求をしてみてはどうかという提案を受けることもありますね。
では、障害年金とはどういったものでしょう?
障害年金とは
障害年金は、病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金です。
障害年金には「障害基礎年金」「障害厚生年金」があり、病気やケガで初めて医師の診療を受けたときに国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」、厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」が請求できます。参考:日本年金機構
まず、申請するにあたって大前提に「保険料を全体の3分の2以上納付または免除をしている」という事です。
そもそも保険料を支払っていない人は、障害年金手続きはできませんのでご注意ください。
初診日の時に、国民年金を払っていた人は障害基礎年金となり、厚生年金に加入していた人は、障害基礎年金プラス障害厚生年金を受給されるようになります。
今回は、厚生年金加入の有無問わず、保険料をきちんと払っていた人たち全員が該当する障害基礎年金について話そうと思います。
障害年金の申請の流れは一見シンプルです。
しかし大変なのは提出物を全て集めるまでの過程です。
まず、絶対必要となるものがあります。
ご自身の年金手帳・自分のマイナンバーや家族構成などが記載されている戸籍謄本など(住民票もいることもある)・医師の診断書・認印・証明写真です。
これとは別に、市区町村などで年金請求書を貰って準備しておく必要があります。
場合によっては、受診状況等証明も必要です。
先方から貰ってくる年金請求書や受診状況等証明の記入も人によっては嫌になるほど記入していかなければならないです。
すべての用紙を完了させ提出物がまとまったら、年金機構へ提出するという流れです。
提出してから審査が完了するまで大体2~3カ月はかかります。
●参考 厚生労働省 障害基礎年金お手続きガイド
障害年金の手続きの流れについて
障害年金の手続きの流れはいろんなパターンがあります。
知人の場合は、初めて診てもらった病院は、足を運ぶにしては遠い他県にありました。
さらに、初診を受けた時というのは、15年前くらいだったので当時のカルテの有無も問題でした。
幸い病院に確認しカルテが残っていたので、そこの病院まで行き診断書を貰ってきたといいます。
障害年金では、この初診日次第で保険料の支払期間の選定や障害認定日(初診日から1年6カ月を経過したと国が認めてくれる日)が算出されますので、どうしても必要です。
次の課題は、認定日。
知人の場合は初診日から1年半経つ時期に通っていた病院は、潰れてしまっていて、地元の人に聞いても分からないというお先真っ暗な感じでした。
病院も点々としていたため、もしかしたら申請できないかもしれないと思っていたそうです。
すると、年金機構で勤めている方から「事後重症の障害年金」という方法を教えてもらい、障害認定日での診断書が難しい場合、明らかに初診で通った当時に比べて悪化している、又は治る見込みがないと、現在通っている所の病院の先生が判断すれば、障害年金の申請をすることが出来るという方法です。(※出来たからと言って審査に通過するというわけではありません)
あとは、先生の診断書とは別に自分で今まで通院してきた病院名や症状などを用紙(受診状況等証明)に書いて申請すれば良いだけです。
知人の場合は、過去15年間の転々としてきた病院を思い出すと同時に、友人や家族から当時の様子を聞きこみながら書いていったといいます。
なので、これを仕上げるのに約1カ月かかり、用紙4~5枚書いたそうです。
流れは、こんな感じでとりあえず書類や書く事などが多いという感じですが、全て揃えば提出してあとは待つだけです。
なるべくなら年金機構に足を運ぶことができればいいのですが、障害を持っている人からすると難しいところがありますね。
ですので、前もって連絡して必要なものを聞いて準備することをおすすめします。
障害年金の等級による違いについて
障害基礎年金は等級によって変わります。
年金は、2カ月に一度偶数月に振り込まれる仕組みとなっています。
年間にすると1級974,125円、2級779,300円となります。
子どもがいる場合、1・2級共に2人目までは年間にして224,300円、3人目からは74,800円加算されます。
金額に違いはありますが、これも当然の事でしょう。
さいごに
精神疾患の場合は、受給するのがとても難しいと言われています。
知人の場合も、精神疾患に該当しているので、本当に申請して通るのだろうかと不安だったそうです。
ですが、本当に自分が生活に不便していて大変なところが多いのであれば、申請しても悪い事はありません。
生活がギリギリな中で診断書代や戸籍謄本代の出費は大変かもしれません。
もし通らなかったら、お金を無駄遣いした気分になりますもんね。
ですが、それでも困っている人にとっては援助が受けられるのならばありがたいことです。
ですので、もし申請を迷っているならあなたもしてみてはいかがでしょうか。
どうしても一人では不安だと思われる方は、年金機構へ相談をしに行くだけでも行ってみましょう。
有料相談などもありますが、成功報酬代が勿体ないですので、これは最終手段で良いかと思います。
また、将来年金なんてもらえないんだからと国民年金保険料を払わないという若者も多いと聞きますが(若者だけに限りませんが)、現役世代でも受け取れるのが障害年金です。
もし自分がそういった状況になったときのことを想像するのは恐ろしいものですが、そういう制度があるのだということを念頭に、国民年金保険料を支払ってもいいのでは?と思います。
私は娘にはそのように話しています。
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