猫って内と外を自由に行き来しているイメージですが、この頃は安全性などの面から室内飼いが多くなっています。
でも、部屋から出さなければそれでよし!というものでもありません。
家の中にも危険は潜んでいます。
大事なのは、安全の確保といかに飽きさせないようにするかということ!
マンションにはまた戸建てとは違った注意の必要なところがあります。
今回は猫をマンションで飼う時に気を付けたいポイントを紹介していきます。
猫を室内飼いするときの飼い方のポイント
ひとつは安全性の確保であり、もう一つは飽きさせないことです。
家の外は危険もいっぱいですが、ワクワクするような面白いことがたくさんあります。
それを排除してしまうわけですから、お家の中を快適で安全、しかも楽しい場所にしておかなければなりません。
まずはお家の中。
いくら外よりは安全といっても危険は潜んでいます。
1 安全性の確保
- 出てこられないような隙間はつくらない
ネコちゃんは一日中お家の中に居てあちらこちらと移動します。
思ってもみないような所に入り込んでしまい、出てこられなくなるなんてことのないようにしましょう。
- 電気コードにはカバーをかける
電気コードなどかじる可能性のあるようなものは、カバーをしておくといいと思います。
大人のネコはあまりしませんが、子ネコのうちは色々なものに興味を持ち、とりあえずかじってみようという気持ちでいます。
爪を立てることもあるでしょう。
危険かなと思うものは、ネコの動線から外すか覆いを被せてください。
- お風呂のお湯は抜く
お風呂のお湯は溜めておかないよう必ず抜いてください。
どんなに少しのお湯でも、子ネコの場合などは命取りになります。
蓋が無い、なんていうのはもってのほか。
蓋がある場合でも上に載って遊んだり、温かいので眠ってしまったりします。
気がついたら落ちておぼれて死んでいたという悲惨な話を度々聞きます。
どうしても溜めておきたい時には、絶対にネコには開けられないよう重い蓋をしておいてください。
- 洗濯機や乾燥機の使用時には中をよく見る
ネコは穴のような狭いところに入るのがとても好きです。
洗濯機や乾燥機の中にちゃっかり入っている時があります。
使うときにはよく中を見てスイッチを入れてください。
- 台所、火を使っている時にはなるべく近づけない
ネコは美味しいものをくれるかと期待に胸膨らませて、キッチンにやってきます。
単にお母さんが何をやっているのかなと興味いっぱいなのかもしれませんが、特に火を使っている時には危険ですよね。
突然飛び乗ったりもしますので、ネコちゃんはできるだけ近づけないようにしましょう。
- 行っていい高いところと行ってはいけない高いところを区別する
さらに、ネコは3次元で動きます。
タンスや冷蔵庫、食器戸棚の上やカーテンレールへも飛び乗ります。
部屋の一番高い所に上って、人間たちがちょこまかと動き回る様子やハラハラしながら自分を見ているのを、上から平然と眺めるのが大好きです。
降りておいで~と手を伸ばすと、後ずさりしてますます遠くへ行ってしまうところを映像などでも見たことがあると思います。
上って欲しくない所へは行かないよう何か防御策を考えるか、キャットタワーのようなものを置いて、高いところに上りたいという欲求を満たしてあげましょう。
キャットタワーには爪とぎの機能がついているものもあるので、ネコちゃんの欲求解消にはとても良いアイテムです。
2 飽きさせないこと
- 家の中に高低差を付け、外を眺められるようにする
キャットタワーもそうですが、ネコの動線に合わせて様々な要素をもった「場」を設けることが大事です。
月齢や年齢によっても異なりますが、ネコちゃんはお家をワクワクするような冒険の世界が待っているアミューズメントパークだと思っています。
家のそこここが遊ぶところ、ゆっくりまったりするところ、好奇心を満たすところなどであり、絶妙なバランスでそれらをプログラミングします。
朝起きてまずすることは家の中の点検。
ネコちゃんはそれが毎日の日課であり務めだと心得ています。
そうしながら一日のタイムスケジュールをこの時に決めていきます。
今日は天気が良いので窓辺でダラダラしようとか、近くの幼稚園児が列をなして散歩に来る日だから、タワーの最上階で見学しようとか。
好奇心を満たしてくれそうなものを見つけるのがネコはとても上手です。
風に揺れる木の葉を眺め、ベランダにやって来るスズメとの会話を楽しみ、洗面台に上って歯を磨く様子を興味深そうに観察したりもします。
とはいえ、外を見ることもできなければ部屋に高低差もないような所では、このネコの特技も半減です。
あまり欲求が満たされないと、壁をがりがり引っ掻き、部屋中を走り回って様々なものをひっくり返すという話も。
窓は外が見えるように、もし高い位置にあるのなら台を置くなどしてください。
家族が遊んであげられない時には、ネコ用のおもちゃなどをいくつか用意し、自由に遊べるようにするのも良いでしょう。
- 安らげる場を設ける
家はまたリラクゼーションの場でもあります。
だれからも邪魔されない、居心地の良いじっと落ち着けるところを設けてください。
ネコは「寝る子=ねこ」とも呼ばれるくらいよく寝ます。
温かくて(夏には涼しくて)ゆったりできるスペースを作っておきましょう。
ソファのすみに柔らかいタオルなどを置いておくだけでも大丈夫ですよ。
猫を室内飼いする上で大変なこととは?
外には出さないようにする
玄関やベランダへ出るときのドアや窓の開け閉めにはくれぐれも気をつけて下さい。
室内が安全でまた快適とわかっていても外の誘惑にネコは勝てません。
ちょっとのスキを見て出て行ってしまいます。
あっという間にベランダの手すりに飛び乗ってしまし、寿命の縮まる思いをしたことがあります。
当時わが家はマンションの3階にあり下を電車が通っていたので、パニックになってしまいました。
こちらが大騒ぎをすると、ネコの方も慌てて足を踏み外す危険があったので、まずは自分が冷静にならねばと思ったのを今でも覚えています。
気を付けましょう!
しっかり閉めたからといって油断はできません。
網戸は破ってしまうかもしれないし、鍵のかかっていない窓ですと器用に爪をひっかけて開けてしまいます。
洗濯物を干すなどでベランダに出る際や出ている時には、常に細心の注意を払ってください。
また、玄関を開けた瞬間に出て行き、外廊下を走り偶然止まっていたエレベーターにちゃっかり乗ってしまったこともありました。
幸いご近所の人が捕まえてくれたので助かりましたが、肝を冷やすとはこういうことをいうのだと実感しました。
ドアや窓の開け閉めの際には、その都度ネコちゃんが今どこに居るのかを確認しておくこと。
ネコに対しては、常に出るすきを窺っていると思ってください。
人間のすることをよく見ているので、よほど遠くにいるか何かに夢中になっているかでもない限り、家族が出そうだな、と思うと素早くやって来て出て行ってしまいます。
そのまま行方不明になってしまったら大変!
室内飼いのネコは家の人からご飯をもらうことに慣れているので、いったん外へ出てしまうとどうやって食べるものを手に入れたらいいのかわかりません。
水だけで何とか生き延び、発見された時にはがりがりに痩せ細っていたという話もあります。
かろうじて生きていけたとしても、その寿命はとても短いものになります。
はっきりしたデータではありませんが、室内飼いのネコの平均寿命がだいたい15年くらいかそれ以上。
20年以上生きるネコも珍しくないのに対して、野生のネコの場合は1年以内に死んでしまうことが多く、ご飯をもらっている状態でも5年ほどだそうです。
外で生活している間にけがをしたり病気をもらってしまうということも考えられます。
安全で快適な室内から外に出てしまうことは、そのネコにとって危険極まりないことだと認識すること。
興味だけで出て行こうとするネコに対しては、人間の側が気をつけてあげましょう。
外からやって来る人への配慮
ネコやお家の人にとって快適な状態を築くことができても、まだ忘れてはいけないことがあります。
どうしても動物を飼っていると臭いがしてきます。
家の人はもう慣れているので分かりませんが、外からくる人は気付きます。
とくにトイレの臭いは気になるもの。
猫のトイレは玄関や居間からなるべく遠いところに置き、目立たないようにするとともに臭いを遠ざけましょう。
臭いのしない猫砂やペットシーツも販売されているので、活用するといいですね。
ごはんもトイレほどではありませんが、臭いがします。
その都度食べてしまうネコちゃんは問題ないのですが、気分屋のネコは今は食べたくないの、とせっかく出されたご飯を残すことがあります。
ドライフードを置きっぱなしにいているお家は、お客様が来た時だけでも空にするなど対応しましょう。
梅雨時などは特に臭いがきつくなるので要注意です。
ネコを室内飼いするときマンションで気を付けることは?
外に出すときにはキャリーバッグに入れる
散歩を必要としないネコは、マンションで他の住人たちと接触するということは通常ありません。
イヌのように大きな声で鳴くこともないので、脱走してエレベーターに乗らない限り、飼っているということすらわからないです。
ペット可物件のマンションとはいえ、その範囲は犬や猫や鳥など様々。
ネコアレルギーを持った人や猫嫌いの人も多くいます。
エレベーターに乗って毛が舞ったなど、苦情を言われることも想定した方がいいでしょう。
共有スペースで粗相をしてしまったイヌの話を聞きました。
もちろん謝罪し綺麗にしたのですが、臭いが残っているなど後々まで言われて飼い主さんは不快な思いをしたそうです。
ネコも同様。
なるべく外には出さず、出すときにはキャリーバッグに入れるようにしましょう。
ブラッシングは室内でする
イヌをベランダでブラッシングして問題になったことがあります。
毛が飛んで他のお家のベランダの植木などについたり、家に入り込んだりしたそうです。
自分のペットの毛は許せても、他人のうちの物はやはり許せない。
ペットの毛の処理は室内でしましょう。
以上、マンションで飼う場合の注意を挙げましたが、ネコは比較的おとなしく、特に去勢した後のネコはほとんど大きな声を出しません。
隣近所に迷惑をかけるということはまずないと言っていいです。
飼い主さんが仕事などで長時間家を留守にする場合でも、家の中で快適な場所を見つけて充実した時を過ごす術を心得ています。
帰ってきたらすぐにトイレの掃除とご飯をあげること。
その2点を守れば大丈夫です。
さいごに
ネコを室内飼いする場合、いくつかの注意点かありますが、そのどれもとても大変ということはありません。
ネコは私たちにたくさんの喜びを与えてくれます。
彼らの幸福はまた私たちの幸福でもあります。
私たちの大切な家族の一員として充実した猫生を送ってもらうために、ほんのちょっとだけ気を使って、愛情あふれる生活が築かれることを願います。
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